石膏像を木炭デッサンをした方は少なからずおられることと思います。
そこで、石ころをデッサンしてみました。
こんな石を描くことにしました。
「えーっ、手が真っ黒になるじゃない⤵」
「わー、パン食べてもい~い?」
興味は津々でした。これで導入は成功!
石の存在感、重量感を描くのが目当てです。
明るいのと暗いのだけで描きますよー。
描いたところを手で撫でたり、雑巾タオルで叩いたり、を積み重ねます。もう、重さが出たねー。
明るくしたい所は食パンでトントンします。消しゴム替わりよ。
はい、はい、食パン、お替りね。
黒くなった手のひらで、紙の余白もパタパタしておきましょう、石じゃないところも”無”ではないからね。
石はこちらから撫でていくと、手が向う側に回ります。輪郭線が残っていると、そこで手が回らなくなっちゃうよ。
目を細めて眺めると、明るいところと暗いところがわかりやすく見れるね。
食物アレルギーの生徒さんにはお母様がビニール手袋を持たせてくださいました。ありがたいことです。
石ころをデッサン用木炭で描くのは合っていたみたい。重厚感を出すのにぴったりでした。
石の大きさは両手のひらサイズあります。
机の上には乗せられても並べたり降ろしたりするのは、ワタクシばばちょにはけっこうたいへんな作業でしたけどね。
転居時に終活を兼ねていろいろなモノを処分したけれど、拙い石こうデッサンは紙っぺらなので遺っていました。けっこう剥げ剥げになっていますがね。50年以上前のものです。
初めに生徒さんに見せました。手ごたえはありました。どんな手ごたえかって言うのは、石という固まりの思いを込めて描いてくれたってこと。
余談ですが、
私のシルクロード好きは、石膏像デッサンをきっかけに始まりました。
石膏像はおおよそ500年前のルネッサンス期の大理石彫刻を型取りしたもの。またルネッサンスからさらに1500年以上も前のヘレニズム様式の彫像が原型。人間の、モノを見る目とモノをつくる手は何千年も前からすばらしかった。めまいのするくらい長い時間の物差し。
初期仏教には仏像は無かったが、ヘレニズム文化の影響で仏像がつくられていったこと、などなど、もっともっと知りたいユーラシア大陸の文化の伝播。
これから何回その地に立てることでしょうか、婆の私。